携帯回線LPWAは規格化され、通信モジュールなどは゜のベンダーの製品でも共通に使えるなど利用者にとってメリットが大きい。一方免許不要帯域LPWANは十数社がそれぞれ独自通信方式とビジネスモデルで激しいバトルを繰り広げている。回線が免許制(携帯回線)であろうが免許不要であろうがその目指すところは同じである。
免許不要帯域のLPWAは、最近までLPWAではなくLPWAN(Low Power Wide Area Network)と言われるケースがほとんどで、今でもLPWANを使用しているところもある。以後携帯回線LPWAと区別する意味で、免許不要の低消費電力広域無線通信システムはLPWANを使用する。なお免許不要帯域はISM(Industry Science Medical)バンドとも言われ、サブG帯、2.4G帯、5G帯などがその帯域でBluetooth・Zigbeeなどは2.4G帯、Wi-Fiはさらに5G Hz帯も使用している。サブG帯は日本規格のWi-SUN(残念ながらLPWANの範疇にない)とこれから述べるほどんどのLPWANが採用している。
免許不要帯域のLPWAは、最近までLPWAではなくLPWAN(Low Power Wide Area Network)と言われるケースがほとんどで、今でもLPWANを使用しているところもある。以後携帯回線LPWAと区別する意味で、免許不要の低消費電力広域無線通信システムはLPWANを使用する。なお免許不要帯域はISM(Industry Science Medical)バンドとも言われ、サブG帯、2.4G帯、5G帯などがその帯域でBluetooth・Zigbeeなどは2.4G帯、Wi-Fiはさらに5G Hz帯も使用している。サブG帯は日本規格のWi-SUN(残念ながらLPWANの範疇にない)とこれから述べるほどんどのLPWANが採用している。
サブGHz帯は日本915MHz、米国920MHz、欧州865MHzとエリア毎の帯域仕様割り当てに従って帯域が異なっている。LPWANで日本の915MHZ帯域をサポートしているものは少なく、日本に入りにくくなっている。海外に比べて国内での実績はほんのわずかで、盛り上がりのない大きな原因の一つであろう。
LPWANは10年くらい前に登場し、現在調べた限りでは下記の14の異なった方式が乱立しており、それぞれが特徴を強調して、激しい陣取り合戦を繰り広げている。オープンソースで会員のサポートで運営や企業の方式でも通信システムだけからターンキー(システム全体の開発・設置・運用)システムで提供するところまで様々なビジネスモデル駆使して激しい市場争いを繰り広げている。
1.非営利団体が運営(オープンソース)
1-1.Dash7:Dash7 Alliance
1-2.LoRa:LoRa Alliance
1-2.LoRa:LoRa Alliance
1-3.Weightless:Weightless IG(Interest Group)
1-4.Halow:Wi-Fi Alliance、Wi-Fi Halow、IEEE規格名IEEE802.11ah
2.企業が運営
2-1.Accellus
2-2.Aclala
2-3.Dart
2-4.Injune
2-5 nWave
2-6.SENSUS
2-7.Sigfox
2-8.Silver
Link
2-9.Telensa
2-10.WAVIoT
以上の中でSigfox、Lora、、Injuneの3方式が大手といえそうである。
製品出荷は来年以降だが無線LANの代名詞ともいえるWi-Fi Allianceが推進するHalowは注目されている。
Dash7が2.4GHz帯域なのを除けば、すべてサブGHz帯域を使用している。言うまでもなく搬送周波数の低い方が伝送距離を伸ばすことができるからである。また通信方式もそれぞれ特徴があるようだが、スプレッドスペクトラム技術をフルに活用して、耐ノイズ性やセキュリティに強い。技術畑でない筆者には理解不能の技術だがEDN記事(Cypress社R. Garg氏P. Goya)に詳しい。通信分野では一般的な技術だがLPWANは方式毎に独自のスプレッドスペクトラム技術を特徴としているようである。
LPWAN各方式の運営母体によってビジネスモデルは大きく異なっている。LPWANは10年くらいの歴史があるが、注目されるようになったのはこの数年である。新しい通信技術というだけでなく、システムとして有用であることが認識されるには時間がかかる。また当たり前のことであるが、ビジネス展開が世の中の流れに合致しなければ、成功することはできない。
Neul社の例は典型的である。2010年創業、TVホワイトスペースを使用して無線送受信するIC開発を手掛け、Weightless IG の一員として2014年サンプル出荷にこぎつけた。しかし創業当時期待されたTVホワイトスペースの通信は放送業界の壁のためなのか、まったく広がらなかった。ばく大な投資(100億円?)の投資に対するリターンが見込めず倒産の危機に陥った。Huaweiに身売りし、携帯回線バンドギャップホワイトスペース(NB-IoT)チップ開発で大きな成果に結びつきそうである。免許不要帯域のホワイトスペースから携帯回線のホワイトスペースへ移行することで、成功への切符を手にできたのでしょう。
NB-IoTは携帯回線という既存の枠組みの中にある。通信キャリアの絶大な支持があることが、逆に足を引っ張る可能性も考えられる。通信キャリアの既存ビジネスをと競合したり、阻害したりする面が出てくることの懸念である。一方LPWANは全く新しい世界なので、世の中が求めるであろう大胆な提案を振りかざして、破壊的なビジネス展開が可能である。NB-IoTがLPWA/LPWANの本命とする意見が多いが、真にイノベーティブなビジネスモデル・製品はLPWANのどれか、またはこれから参入するかもしれないところが、成功するかもしれない。LPWANは標準規格がないことが問題視されることが多いが、逆に多様性の中からとんでもない成功例が飛び出す可能性も高い。期待は大きく、楽しみである。
各方式を一括して述べるのは難しいので、それぞれについて項を改めることにする。
⇒次回は「Sigfox」を予定
各方式を一括して述べるのは難しいので、それぞれについて項を改めることにする。
⇒次回は「Sigfox」を予定
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